原文:Ariel Rin and Third Party Development for CSM19
※かなりの量を意訳しています。また、一部の文章については補足が必要なため、注釈を文末いれております。
※立候補者本人に協力してもらい、一部ソースを提供してもらい補足しています
Ariel Rin and Third Party Development for CSM19
何故立候補?
私の名前はAriel Rin.サードパーティツール開発者で現在のAlliance Authのメイン保守担当者です。私はCSMに立候補し、EVEコミュニティのソーシャルエンゲージメントをより強固にし、広げるためにESI※1を信頼性が高く、安全に、ゲームデザインに適した形に復活させたいと考えています。
過去4年間、CCPが怠慢、文書化しない変更、放置、嫌がらせ、BANなど多くの問題がESIの信頼性の低下を招きEVEコミュニティで最も情熱的で意欲溢れるメンバーの一部を抹殺してきました。※2
サードパーティ ツールは長い間 CCP と EVE Online の成功の原動力であり、無償で働くコミュニティメンバーは CCP の開発リソースの力となり、EVE独自の画期的でユニークなツールを何度も生み出してきました。
CCP とサードパーティ デベロッパーは、安全で効果的なツールを設計するという共通の目標を持っていましたが、すべてのプレイヤーの利益のためにそのプロフェッショナルな関係を再燃させるため、私は絶え間ない闘いを続けています
3年前、EVEパートナーとなりCCPとの溝を埋めるべく全力を尽くしてきました。素晴らしいCCP開発者の中には最善を尽くしてくれた方もいましたが、全体としてはコミュニティチーム以外との交流が殆どなく、サードパーティ開発者にとって不利な状況でした。
これらの観点からEVEパートナーとしてサードパーティ開発者のためにできることはやりつくしたと考えており、ここから更に進めるためにはCSMという大きな応援の声と代表という立場が必要です。
どうやって実現するのか
私は現実主義者です。CCPにESIの開発にリソースを割り当ててもらうのは非常に大変なことです。時間とリソースは決して安くありません。しかし、CCPが一歩でも我々に歩み寄ってくれればその一歩は確実に千里へと続くだけの価値になり、熱心なサードパーティ開発者コミュニティにとってはとても大きな影響と計り知れない価値が生まれます。
450件を超える未処理のESI/SSOのチケットのうち12件未満は深刻な問題点であり、これらのチケットを処理していくのはCCPで新たにESIの担当になった人にとってとても恐ろしく苦痛であるため、優先順位づけアドバイスをしたいと考えています。これらの深刻なものはサードパーティ開発者とそのアプリをEVEから遠ざける問題点となっています。
ESIによって実現されるソーシャルエンゲージメントはEVEコミュニティを長寿と繁栄をもたらす要員の一つであることを強調していきたい。ESIがダウンするとDiscord、Mumble,TeamSpeak,またはJabberなどのXMPP※3にアクセスできなくなり、多くの人々はプレイヤーとしてだけでなくコミュニティとしてもEVEから切り離されてしまいます。
ESIチームとのコミュニケーションの再開を促したいと思います。これは難しい話ではありません。過去3年間、現在のESIチームは人気のあるアプリ(Discordなど)がアクセス不能になったこと以外で変更や機能停止を私たちに伝えていません。専門家の丁寧な行いは多くの開発者に大いに役立ち、サーバーの負荷の軽減やエンドポイントを動かすことで手伝えることや多くの改善に協力し貢献できます。私たちサードパーティ開発者をもっと信用し、頼って欲しい。
CCPにすべてのESIリクエストにメールアドレスの紐づけを行うことの必要性を思い出させたい。これは誰が原因でサーバーが過剰に負荷をかけているかを調べるために無差別なBANを行わなくて済むようにするためです。 ※4
コミュニティとCCPサポートが協力してESIに関する報告を受け取り確認できる手順を再確立してください。サポートチケットは使用されていないSlackサーバーに送られるため、ブラックホールに堕ちて消えるべきではありません。DiscordもGithubもありますが、長い間使われずこれらは忘れ去られた存在となっています。
CCPには引き続きESIに否定的なCCPの一部の人々に対してESIの有用性を主張し続けてほしいと思っています。※5
私たちのために日々戦い続け、気にかけてくれているCCP開発者の皆さんへ
このキャンペーンで皆さんが孤独ではなく情熱的なサードパーティ開発者たちがここにまだいて協力したいと願っていることを覚えておいてください。
漠然とした私の経歴
私は主にサードパーティツールの開発者として活動していますが、EVE歴は長くその中で様々なニッチなメカニズムやつながり、関係を構築してきました。
-
私は現在、十数名で構成されているAlliance Auth(以下AA)プロジェクトのメイン保守担当者のリーダーを務めており、オープンソースのEVE認証のツールプラットフォームに貢献しています。
-
AAのコミュニティアプリのマーケットマネージャー、リレー、Alumni,インカージョン、ドリフターなど数多く開発をし、ディスコードのボット機能やコーポツールなど様々なものが開発に携わりました。
-
ゲーム外ではEVEmeetを主催していました。コロナ禍になってからは中止しています。
-
現在EVEパートナーとしての仕事はサードパーティツールの開発者で、以前はEVEMeetの主催者でした。
-
The Initiative[INIT.]のメンバーです
-
Simple Farmers[FARMD]の熱狂的なファンでゲートキャンプとスーパーを撃墜する方法を教えてもらい、学びました。
-
Rekking Crew ※6でスーパー ハンティングをしていました
-
Delve Dunksを行った10人のパイロットの一人です。(94隻のドレッドノートで69隻以上のスーパーキャリアを撃墜し、2.2Tの損害を与えました)※7
-
IT管理者、AUTZでの活動を主体としていたTactical Supremacy[TIKLE]の運営に協力していました。ForzzieSOVとシタデル戦の先駆者の一人でStainFraggin,後のLegacy Coalitionの創設メンバーの一人です ※8
-
TLAインカージョンの一位であり、L4国家間戦争ミッション、L5ミッション、C5WHのキャピタル金策、ありとあらゆる金策を試してきました
-
元Pandemic Legion.SNIGGに在籍していました ※9
-
元DUST514プレイヤー。私はDUSTを愛しているッッッッッッ!!!
-
それ以前はドローンランド※10でレンターをしていました。
Git
Alliance Authプロジェクトと専任開発者チームの詳細については、
私がつくったもの
Tactical Supremacy / AA Relays · GitLab 1
Tactical Supremacy / AA Market Manager · GitLab 2
Tactical Supremacy / aa-gdpr · GitLab 1
Tactical Supremacy / AA Incursions · GitLab
Tactical Supremacy / AA Drifters · GitLab 1
WIP/Betas
Tactical Supremacy / AA Top · GitLab
Tactical Supremacy / AA Bookmarks · GitLab 1
Tactical Supremacy / AA Hunting · GitLab 1
Socials
Discord: arielrin
AUTZ GMT+10
ESI の広範囲にわたる問題について詳しく説明します
ESI の問題の網羅的ではないリスト
-
2018-05-18 - ESI からチャット チャネルが削除され、新しいチャット サーバー用に再構築されました。復元されていません。
-
2019-11-25 - 「ESI ブックマークの一時的なブラックアウト」、まだ復元されていません
-
2020-12-16 - キャラクター統計の削除 (あのクールな 1 年を振り返るビデオ!)
-
2021-10 - キャラクター所属の一括更新が、バイオマス化(キャラクター削除)された単一のキャラクターで詳細なしで失敗するようになりました。500 回 (1 回ではなく) の ESI 呼び出しが必要です。
-
2021-11-01 - SSOv1 の廃止タイムライン。CCP の要求により、V2 への移行に取り組みました。V1 はまだアクティブです…
-
2022-03-29 - CCP がトークンの JWT 検証を変更したため、すべてのアプリが機能しなくなり、急いで修正する必要がありました。伝えられず、開発者は CCP のドキュメントに従ったことで非難されました。
-
2022-04-29 <> 2022-07-11 コーポレーションとキャラクターの資産と契約がオフラインになりました。
-
2022-07-12 - 認証されていない検索がオフラインになりました。復元されません。(これは公平です)
-
2022-09-26 - キャラクターの販売/譲渡時に ESI トークンが取り消されません。security@ccpgames からの応答がなく、修正に 1 か月かかりました。※11
-
2022-11-04 <> 2023-05-09 - マーケット履歴がオフラインになりました。このエンドポイントは、文書化されていないレート制限で戻ってきたため、多くの開発者が、存在を知らない制限を尊重しなかったために依然として禁止されています。
-
2023-01-09 - キャラクター企業の履歴がオフラインになりましたが、まだ復元されていません。
-
2023-01-24 - CCP は ESI 契約を使用するユーザーを禁止し始め、禁止措置は引き続き適用されます。
-
2023-05-18 - 開発者は古い画像サーバーを使用していると非難されていますが、CCP の Web サイトとランチャーは引き続き使用しています
CCP は、メールアドレスを含む User-Agent ヘッダーを追加するよう非常に丁寧に依頼しましたが、この情報は ESI リクエストから削除され、問題が発生した場合の連絡に使用できません。このため、CCP は、問題を解決するために連絡を取ることさえせずに、主要なアライアンス向けの最も人気のあるコミュニティ アプリと認証プラットフォームの一部を継続的に禁止しています
415 件の未解決の ESI 問題、そのうち 243 件は 4 年間変更されていません
47 件の未解決の SSO 問題。そのうち 35 個は 4 Year 1 でも変更されていません
security@ccpgames.com のメール アドレスは、重大なセキュリティ問題には対応していません
よくある質問:
Q: サードパーティ アプリは悪質で、不正行為です
A: 現在 ESI にあるすべての機能はゲーム デザインによって承認されていますが、CCP がこれを変更する場合は、それをサポートします。API の維持には、安全でない、または強力すぎると判断された機能を削除することも含まれます。
私は現在ゲーム クライアントで利用できる機能に非常に価値を置いています。API 経由で提供しないことは、クライアント キャッシュとメモリ スクレイピングを促進することになると思います。これは、グレー ゾーンで頼りにしていたツールであり、CCP が ESI を開発した主な理由の 1 つで、承認されたデータ アクセス方法を正当化するためでした。
Q: キルボードが嫌いです。CCP はキルボードを停止するか延期する必要があります
A: では、これはゲーム内のキルメールにとってどのような意味があるのでしょうか。キルメールは存在しないべきなのでしょうか。非公開にして、コーポレーションがキルメールを見ることができないようにするのでしょうか。
そうは思いません。ESI は、すでに表示されているデータにアクセスするための承認された安全な方法にすぎません。
Q: ビデオゲームのためにサーバーを運営し、IT 管理者を置かなければならないのは大変です
A: 同感です! プレイヤーが自分のツールをできるだけ簡単に実行できるようにするために多くの作業を行ってきましたが、これをシームレスでユーザーフレンドリーにするために費やす時間は、CCP の攻撃を受けている時間によって制限されます。
Q: ESI はビッグブロックに多くの権限を与えすぎています
A: 大規模および小規模の組織の開発者としての私の経験では、そうではありません。ビッグ ブロックには、HR、認証、ソーシャル アクセスなどの問題に投入できる大量の人材がいます。小規模なグループは、これらの問題に関するコンテンツの作成に費やせるはずの時間を費やさなければなりません。
自動化ツールは、すべての人に公平な競争の場を提供し、人々がビデオゲームをプレイする自由を与えます
Q: ESI は EVE にどのような価値をもたらし、なぜ CCP が関心を持つべきなのか
A: ESI は CCP 開発者の努力を倍増させると述べましたが、これは、CCP が機能に費やす 1 時間ごとに、サードパーティ開発コミュニティが何百ドルも費やして、CCP が費やした時間で構築できるよりも優れたツールを構築および維持していることを意味します。
Q: Excel アドオンについてはどうですか
A: 興味深い点ですが、Excel アドオンはバックエンドで ESI によって動作しています。私が知る限り、これをリリースする際の遅延と問題は、ESI の膨大な未解決の問題に関連しています。より健全な ESI は、サードパーティ開発者だけでなく CCP も機能を開発できるようにします。
また、サードパーティ開発者によって構築された、Google スプレッドシート用にすでに存在する GESI にも感謝します。これは素晴らしいものです。
※1 EVE Swagger Interfaceの略称。プログラム開発などにつかうAPIの一種。APIとは特定の情報を簡略化して呼び出すことができるもので、様々な用途、開発で使われている。
※2 サードパーティツールはESIの仕様が変更することで機能停止することは少なくなく、突然変更されると開発者側が対応が追いつけずにそのまま消滅して立ち去るケースが多い。
※3 XMPPとは、Extensible Messaging and Presence Protocの略称であり、オープンソースのインスタントメッセンジャーのプロトコルおよび、クライアント、サーバの総称。日本ではIRC、MSNメッセンジャーやAOLメッセンジャーなどネット黎明期に使われたものが有名。直近だとGoogle TalkもXMPPである。
※4 現在主流として使われてるサードパーティツール(ZkillやDotlanなど)はいずれもBANをくらった経緯がある。この時、通信の発信源を特定するタグが機能していなかったことから突然のBAN処置によって混乱をもたらした。
※5 CCP内ではESIやサードパーティツールについて否定的な意見をもつ人がいるとのこと。CCPという組織としてはESIやサードパーティツールについて肯定的な立場を表明してる。これらはEVE Fanfest2021と2022の講演内での発言だそうです。(該当箇所が不明なため、翻訳中に未確認)
※6 デレリック周辺を中心に活動していたローセクアライアンスの連合体。その後ヌルセクであるプロビデンスに進出し瓦解した歴史をもつ。
※7 かつてDelveの金策艦たちを徹底的に潰してやると情熱を燃やした人々の企画。動画はこちら https://youtu.be/nDPIlTOWT-w?si=w70gHbX0yuiMnRUy&t=244
※8 現在の領土戦(Forzzie SOV)の仕様を指す。Legacy CoalitionとはTEST Alliance Please Ignoreを中心としたかつての大勢力のうちの一つと呼ばれたアライアンス連合体(コアリション)のこと。現在はこのコアリションは消滅している。
※9 スーパーがAWOX(味方撃ち、裏切り)されたとき、PLが救援してくれたことをキッカケに移籍したとのこと
※10 ニューエデン(EVE Onlineの既知宇宙)の地図でいう北東部に位置するカラヴァラエクスパンズ、ペリゲンフォール、エーテリウムリーチ、オアサ、アウターパッセージ、コバルトエッジ、スパイアを含むローグドローンの勢力圏地域。
※11 公式のキャラクター転送サービスを利用した際に通常ならばESIが無効化されるのだが、無効化されなかった。これは、取引などで譲渡されたキャラクターを元の持ち主が情報を引き続き閲覧し、スパイ行為などが可能な状態になっていた。
(翻訳:Muraku Butler)
(査読:4bumar Sarain)