パッチノート 22.01 - EVE Online: Equinox
訳 ISD Parrot
ヌルセク領有権の変更
Equinoxエクスパンションでは軌道スカイフック、領有権ハブ、メテノックスなどのアップウェルストラクチャが実装され、ヌルセク宙域の領有権システムが大きくアップデートされます。
軌道スカイフックは税関の代わりとなるストラクチャで、惑星から新しい資源(電力、労働力、反応試剤)を抽出するために必要となります。ただし敵対勢力に破壊される可能性があるうえ、一部のスカイフックにはハッキングという新たな弱点が加わるため、紛争や資源泥棒のようなコンテンツにもさらなる機会をもたらすでしょう。また、このストラクチャはNPC海賊の注意を引くため、ヌルセク宙域での活動に今までにないリスクを加えることになります。
領有権ハブは既存の領有権管理ストラクチャの役割を引き継ぎ、プレイヤーが支配するヌルセク星系をアップグレードします。このアップグレードは各星系にどのような特徴を与えるのか戦略的な選択肢を提供し、領土紛争と変化に富んだゲームプレイを促進することを目的としています。例えば海賊探知施設を導入すれば、エスカレーションするかもしれない価値の高い戦闘サイトが発見できるようになり、別のアップグレードを導入すれば未知の鉱石サイトを検出できるといった具合です。さらに、新たに追加される衛星ドリル「メテノックス」は、ローセク、ヌルセク、ワームホール宙域で自動で衛星を採掘してくれます。十分な人手がない小規模グループでも資源採取が可能になる一方で、何か壊したくてたまらないプレイヤーたちには新たな標的となるでしょう。
軌道スカイフック
税関の代わりとなる軌道スカイフックは錨のような形をしており、惑星から資源を抽出する際に必要となります。スカイフックは税関が担っていた惑星インダストリーの制御を引き継ぐだけでなく、Equinoxエクスパンションで導入された新しい惑星資源を抽出する能力も備えています。このストラクチャはあらゆる種類の惑星に対応していますが、設置できるのはプレイヤーが領有しているヌルセク星系、各惑星の軌道上に1個だけです。
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電力 - 電力は恒星が供給する資源です。大型の青色恒星から得られる電力がもっとも多く、逆に小型の白色恒星から得られる電力はもっとも少ないです。電力はガス、嵐、プラズマ惑星からも供給されます。星系外へ送り出すことはできず、採取から運用まで現地で完結します。
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労働力 - 労働力は荒地、海洋、温暖惑星の労働者が供給する資源です。同一アライアンスが複数の星系を領有し、それらの星系が直接つながっている場合、労働力は領有権ハブを通じて星系間を移動できます。
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反応試剤 - 反応試剤はアイス惑星と溶岩惑星から産出されます。この資源は手動で回収・輸送しなければなりません。
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マグマ性ガス - 溶岩惑星が産出する資源です。メテノックスのほか、サイノシュラルナビゲーション(ファロラックス・サイノビーコン)とサイノシュラル抑制(テネブレックス・サイノージャマー)の燃料として使用されます。
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超イオンアイス - アイス惑星が産出する資源です。高性能物流ネットワーク(アンシブレックス・ジャンプゲート)、大型母艦建設施設の燃料として使用されます。
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反応試剤貯蔵庫のアクセス権限はスカイフックのアクセスリストで管理できます。アクセスリストはコーポレーションでステーション管理者、ディレクター、CEOの役職を持つプレイヤーが設定できます。
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溶岩惑星とアイス惑星に設置されたスカイフックは時間の経過とともに反応試剤を採取します。採取されたばかりの反応試剤は未熟成状態で、少しずつ熟成状態に変化していきます。プレイヤーが回収できるのは熟成した反応試剤のみです。また、スカイフックの未熟成品保管庫は時間が経つにつれて拡張され、採取量は徐々に増えていきます。しかしスカイフックが盗難被害にあった場合、熟成した反応試剤はすべて奪われ、未熟成の反応試剤は駄目になり、採取量の増加ボーナスもリセット・鈍化することになります。スカイフックの防衛はとても重要なのです。
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アイス惑星または溶岩惑星で反応試剤を採取しているスカイフックの反応試剤サイロにリンクすれば、中身を盗むことができます。具体的な方法としては、まずはシールドHPを10%未満に削り、次に巡洋艦クラス以上の艦船でリンクしてください。リンクするのは主力艦クラスでも大丈夫ですが、超大型輸送艦とジャンプドライブ搭載型輸送艦は対象外です。リンクしている艦船はワープ、マイクロジャンプドライブ、遮蔽装置、テザーが利用できず、最高速度も1000m/sに制限されます。加えて、リンクを開始すると同星系の全プレイヤーに通知が届き、2分後には1ジャンプ先、5分後には2ジャンプ先まで通知されます。10分間リンクを維持すると奪取成功です。サイロの中身が放出され、誰でも回収できるようになります。
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スカイフックのリーンフォースサイクルは1回だけです。ヒットポイント、レジスタンス値、ダメージ上限は中型アップウェルストラクチャ(ライタルやアサノア)と同程度に設定されています。
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惑星軌道上に税関を所有しているコーポレーションは、税関へ行ってスカイフックを設置することで施設を置き換えることができます。その際、税関内部にある惑星資源は自動的にスカイフックへ転送されます。
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他のコーポレーションが税関を所有している惑星にスカイフックを設置したければ、先に税関を破壊しなければなりません。
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アステロイドベルトに出没するNPC海賊はスカイフック周辺にも出没します。
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スカイフックのブループリントオリジナルは、アップウェル・コンソーシアム構成企業のステーションで55億ISKで販売されます。
軌道スカイフックの必要材料 | |
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ストラクチャ 建造パーツ | 1 |
ストラクチャ ストレージベイ | 2 |
ストラクチャ 再処理工場 | 1 |
ストラクチャ オフィスセンター | 1 |
ストラクチャ アクセラレーションコイル | 2 |
領有権ハブ
星系とその内部のコロニー、インフラを管理するためのモジュール式ストラクチャです。ヌルセク星系を支配しているアライアンスにとって、領有権ハブは領土経営の中心となる存在です。
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恒星の近くに配置される領有権ハブではアップグレードの導入・管理を行います。適切な権限を持つカプセラは領有権ハブにアクセスし、コロニーから供給された資源を各種アップグレードに割り当てることができます。
- Equinoxエクスパンションが導入されると、既存の領域管理用拠点の外観・名前・説明文は領有権ハブのものに変更されます。配置場所も恒星から2,000,000km離れた位置に自動的に移されます。
領域支配用ユニット
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領域支配用ユニットは領有権ハブがまだ設置されていない、あるいは領有権ハブが領域管理用拠点モードのままになっている星系では存続します。
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新たに領域支配用ユニットを設置したり、既存のものを奪取したりすることはできません。
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進行中の領域支配用ユニット争奪戦はすべて中止されます。
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エントーシスリンクを領域支配用ユニットに使用することもできなくなります。
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今後は領域支配用ユニットのかわりに領有権ハブを奪取して領有権を獲得することになります。
領域アップグレード
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新たに導入されたコロニー資源は主に領域アップグレードのために使われます。各種アップグレードを維持するには、電力、労働力、反応試剤が必要です。
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アップグレードは領有権ハブで使用します。アップグレードのブループリントオリジナルはEquinoxエクスパンション導入日にマーケットで発売されるので、運用開始までに前もって製造することができます。
- なお、アップグレードは領有権システムの移行措置が始まる2024年6月20日まで導入することも稼働させることもできません。詳細は後ほど紹介する開発者ブログで解説しています。
領域アップグレードリスト
インフラアップグレード
- 大型母艦建設施設 - 大型主力艦を建造できるようになります。
- 高性能物流ネットワーク - アンシブレックス・ジャンプゲートをオンラインにできるようになります。
- サイノシュラル抑制 - テネブレックス・サイノージャマーをオンラインにできるようになります。
- サイノシュラルナビゲーション - ファロラックス・サイノビーコンをオンラインにできるようになります。
PvEアップグレード
- 軽度脅威検出施設1 - それなりの強さのNPCを含む戦闘特異点を検出します。
- 軽度脅威検出施設2 - それなりの強さのNPCを含む戦闘特異点を検出します。新しい特異点を施設1よりも迅速に検出できます。
- 軽度脅威検出施設3 - それなりの強さのNPCを含む戦闘特異点を検出します。新しい特異点を施設2よりも迅速に検出できます。
- 高度脅威検出施設1 - かなり強いNPCを含む戦闘特異点を検出します。
- 高度脅威検出施設2 - かなり強いNPCを含む戦闘特異点を検出します。新しい特異点を施設1よりも迅速に検出できます。
- 高度脅威検出施設3 - かなり強いNPCを含む戦闘特異点を検出します。新しい特異点を施設2よりも迅速に検出できます。
採掘アップグレード
- トリタニウム探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。トリタニウムを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
- アイソゲン探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。アイソゲンを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
- ノキシウム探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。ノキシウムを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
- ザイドリン探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。ザイドリンを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
- メガサイト探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。メガサイトを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
- パイライト探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。パイライトを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
- メクサロン探鉱施設1 - 星系内の発見されていない鉱物資源を検出します。メクサロンを豊富に含むアステロイドベルトを優先的に探します。
探鉱施設でアクセスできる新種鉱石サイト
- ベルドスパー鉱床 - ベルドスパー鉱石の鉱床です。
- モードゥニウム鉱床 - パイライトを大量に含むモードゥニウム鉱石の鉱床です。
- キリクシウム鉱床 - 大量のメクサロンと、一定量のトリタニウム・パイライトを含むキリクシウム鉱石の鉱床です。
- グリーミーア鉱床 - 大量のアイソゲン・トリタニウムを含むグリーミーア鉱石の鉱床です。
- ノキサイト鉱床 - 大量のノキシウムと、一定量のトリタニウム・パイライトを含むノキサイト鉱石の鉱床です。
- ヘゾライム鉱床 - 大量のザイドリンと、一定量のトリタニウム・アイソゲンを含むヘゾライム鉱石の鉱床です。
- ユイグナイト鉱床 - 大量のメガサイト・トリタニウムを含むユイグナイト鉱石の鉱床です。
これらの鉱石サイトは既存スキルで採掘できます。
アステロイドベルトのエスカレーション
上記の鉱石サイトのいずれかを掘り尽くすと、EVE史上初の鉱石サイトエスカレーションが低確率で発生します! このエスカレーションサイトには全種類の鉱石が大量に眠っています。
見捨てられた聖所
領有権ハブで脅威検出施設を導入すると発見できる、既存サイトよりも難易度・報酬が高い戦闘特異点が追加されます。これらの特異点は主要海賊勢力なら「見捨てられた聖所」、ローグドローンなら「溢れかえりしドローンの大軍」と名づけられています。
- 新しい戦闘特異点では既存の「聖所」「ドローンの大群」よりも手強いNPCが多数出現します。一部NPCはドローン・戦闘機に対して、従来のヌルセク戦闘特異点にいるNPCより迅速に応戦するのでご注意ください。これらのサイトでは戦艦や襲撃型戦艦を使うのがオススメです。
戦闘特異点から派生する新たなエスカレーションサイト
シールドで防御されたスターベース
- エンジェルカルテルの重警備スターベース
- ブラッドレイダーの重警備スターベース
- ガリスタス海賊の重警備スターベース
- サンシャ国の重警備スターベース
- サーペンティスの重警備スターベース
- ドローン侵食スターベース
海賊の主力艦部隊
- エンジェルカルテルの主力艦集結地点
- ブラッドレイダーズの主力艦集結地点
- ガリスタス海賊の主力艦集結地点
- サンシャ国の主力艦集結地点
- サーペンティスの主力艦集結地点
- ドローンの大型巣
コマンダーNPCが必ず出現するサイト
- エンジェルカルテルに占領された採掘場
- ブラッドレイダーに占領された採掘場
- ガリスタス海賊に占領された採掘場
- サンシャ国に占領された採掘場
- サーペンティスに占領された採掘場
- ドローンに浸食された採掘場
オフィサーNPCが必ず出現するサイト
- エンジェルの襲撃サイト
- ブラッドレイダーの襲撃サイト
- ガリスタス海賊の襲撃サイト
- サンシャ国の襲撃サイト
- サーペンティスの襲撃サイト
- 拡張中のドローン営巣地
領有権システムの移行措置
移行措置の詳しい解説が読みたい方はこちらの開発者ブログをご覧ください。
領有権ハブへの移行
(2024年6月20日から開始予定)
領有権ハブの機能は、防衛、産業、資源、交通のアップグレードが導入されるにつれて大きくなっていきます。各アップグレードを維持するにはコロニー資源(電力、労働力、反応試剤)の様々な組み合わせが必要です。なお、電力は恒星から得られる基本的な電力だけでなく、軌道スカイフックが惑星から抽出する電力も必要となるでしょう。
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領有権ハブは一定量の電力を恒星から入手します。入手できる量は恒星の種類によって異なります。
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領有権ハブで星系の領有権が登録(領有権ハブが新たに設置された、あるいは領有権ハブが領域管理用拠点モードから領有権ハブモードに切り替わった)されると、現地の領域支配用ユニットは自壊します。
アップグレード
(2024年6月20日から開始予定)
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アライアンスが領有権ハブを新たに設置するか、領有権ハブを領域管理用拠点モードから領有権ハブモードに切り替えた場合、先述した新しいアップグレードを導入できるようになります。
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アップグレードが必要とする維持コストが、その星系で入手できる総資源量(全惑星にスカイフックが設置されたと仮定)を超過している場合は導入できません。
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導入したアップグレードはオフラインにできますが、取り外すことはできません。取り除きたければ適切な権限を持つカプセラが自壊させるしかありません。
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適切な権限を持つカプセラはアップグレードに優先順位を設定できます。優先度の高いアップグレードには利用可能なコロニー資源(電力、労働力、反応試剤)が優先的に割り当てられます。これにより、もし資源が不足してすべてのアップグレードを維持できなくなった場合、どのアップグレードからオフラインにするか制御できるようになります。資源不足はスカイフックが破壊された時などに起こりうる事態です。
メテノックス
(2024年6月13日から稼働予定)
衛星ドリル「メテノックス」は新たに実装されるストラクチャの一つです。燃料ブロックと溶岩惑星から採取したマグマ性ガスで稼働します。設置できる場所はローセク、ヌルセク、ワームホール宙域の衛星採掘ポイントです。メテノックスは自動で衛星鉱石の採掘・再処理を行ってくれますが、アサノアやタタラを使った手動採掘に比べると40%の効率になります。採取した資源へのアクセス権限はアクセスリストで管理できます。
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メテノックスのリーンフォースは変わった仕組みになっています。メテノックスでは他のアップウェルストラクチャのような自動修復が行われないので、攻撃を受けたらシールドとアーマーを手動でリペアしなければなりません。リーンフォースタイマーは構造体で発動する1回だけで、防衛側はこのサイクルが終了したあとシールドHPとアーマーHPを100%まで回復させることになります。回復させなければリーンフォースタイマーがリセットされず、サービスモジュールを再起動することもできません。メテノックスにはダメージ上限も設定されていないので、Lifebloodエクスパンション導入前の衛星採掘POSに似ていると思えば分かりやすいかもしれません。
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シールドHP: 1,000,000(ハイパワー時は4,000,000) レジスタンス値75%
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アーマーHP: 1,000,000(ハイパワー時は4,000,000) レジスタンス値75%
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構造体HP: 24,000,000 レジスタンス値0%
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メテノックスには攻撃設備・防衛設備を装着できず、テザー機能もありません。
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衛星の衛星採掘ポイントに設置できるのは、メテノックス、アサノア、タタラいずれか1個だけです。
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メテノックスのリーンフォースタイマーが発動すると衛星資源保管庫にある資源は取り出せなくなり、破壊時に戦利品としてドロップされます。
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メテノックスは製造時に「統合型衛星ドリル用アーマチャー」というアイテムを必要とします。これは破壊時に100%ドロップするアイテムで、言うなればメテノックス版クアンタムコアです。アーマチャーはアップウェル・コンソーシアム構成企業のステーションで3億ISKで売買されます。
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メテノックスのブループリントはアップウェル・コンソーシアム構成企業のステーションで60億ISKで販売されます。
メテノックスの必要材料 | |
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ストラクチャ 建造パーツ | 3 |
ストラクチャ ストレージベイ | 1 |
ストラクチャ 再処理工場 | 1 |
ストラクチャ オフィスセンター | 1 |
統合型衛星ドリル用アーマチャー | 1 |